「セサミストリート」エルモの声優が降板! 2人目の“被害者”現る

人気子供番組「セサミストリート」に登場するキャラクター、エルモの人形師で声を担当するケヴィン・クラッシュの降板が決定した。Sesame Workshop社が発表した。

ケヴィンは今年6月、シェルドン・スティーブンス(23)から、16歳当時にケヴィンと性的関係を持ったとの訴えを受け、しばらく「セサミストリート」の舞台裏を離れていた。この一件については、シェルドンが弁護人を通じ、「ケヴィンとの関係は合意のもと持たれたものであり、また未成年としてではなく成人として関係を持った」という内容の声明を発表することで、一応の落ち着きを見せていた。

しかし、今月19日(月)、2人目の被害者と名乗るセシル・シングルトンが、ケヴィンに対し500万ドルの損害賠償を求めて起訴。これを受けてケヴィンは、20日(火)に番組を降板する意向を示した。

2人目の被害者とされるセシルによると、ケヴィンとは1993年にゲイ専用のテレクラで出会ったとのこと。当時15歳だったセシルは、ケヴィンと「キスしたり触り合ったり」して関係を続けていたようだが、ケヴィンがあまりにもセシルに入れ込んでいたため、2週間足らずでセシルの方から別れを切り出した。その後、セシルが成年になった後に再会し、性的関係に至ったと話している。

セシルは、今さら訴えようと思った理由について、「2012年になるまで、自分がケヴィンの性的行為により精神的・心理的に悪影響を受けていることに気付かなかった」ためだとしている。

ケヴィンの降板を受け、Sesame Workshop社は「我々、特にケヴィンは、一流の教育機関としての奉仕活動に集中したいと思っている。しかし、とても残念なことに、ケヴィンの私生活をめぐる論争は、我々が望んでもいないにもかかわらず、我々の気を散らし、その結果、ケヴィンはこれ以上彼の仕事に支障を来さないために、セサミストリートを降板することを決意した。セサミストリートにとってはとても悲しい一日となった」とのコメントを発表。

また、ケヴィン自身は、「とても沈んだ心持ちでSesame Workshop社を辞職しました。私はこの28年間、毎日この特別な組織で働くことを心から楽しんでいました。これ以上個人的な問題でセサミストリートの重要な活動の邪魔をすることは許せません。辞職しなければならなくなったことを深く残念に思うとともに、これらの問題を個人的に解決していきたいと思っています」とコメント。

なお、セシルが現れた日には、1人目の被害者であるシェルドンが「声明の発表を強制された」として、和解の見直しを検討すると米TMZに対して話していた。

まさに踏んだり蹴ったりのケヴィン。もうあのエルモのかわいい声が聞けなくなると思うと残念だが、一刻も早く問題が解決することを願っている。