「セサミストリート」、ついにアメリカが抱える大きな社会問題“離婚”を取り上げる

子供向け教育番組「セサミストリート」が、アメリカ人家庭の40%が経験していると言われる「離婚問題」をついに取り上げた。

「セサミストリート」は、「子どもは社会全体の宝。子どもたちの可能性が最優先である」という理想のもと、アメリカでつくられた子ども向け教育番組。1969年のアメリカでの放送開始以来、人種差別や妊娠・出産、死についてなど、重要な問題を取り扱ってきた。

しかし、アメリカ人にとって身近な問題である離婚については、40年以上も取り上げてこなかった。実は、1992年に離婚をテーマにしたストーリーを制作したが、放送前にグループ調査で子どもたちに見せたところ、子どもたちが、自分の家族も離婚するのではないかと不安になり泣き出したため、放送はボツになったという。

今回、「セサミストリート」はウェブ上のみで離婚をテーマにしたストーリーを公開。「小さな子どもたちにとって、大きなチャレンジ:離婚」というタイトルのストーリーの中で、アビー(ピンクの人形)が、エルモたちに両親が離婚したことを語っている。

【動画】“離婚”って一体何?「セサミストリート」が分かりやすく説明


離婚が何か分からないエルモに、アビーは「ママとパパはそれぞれ別の家に住んでるの。もう2人は夫婦の関係じゃない。でも2人は私のことを今でも愛してる」と分かりやすく語っている。

「特に2歳から8歳までの子供にとって、両親の離婚は精神的な負担であり、大きな困難となる」と語る「セサミストリート」のスタッフたちは、公式ホームページ上に離婚についてのページを設け、両親と子どもたちへアドバイスをしている。