「ゲーム・オブ・スローンズ」ミシェル・フェアリー初来日インタビュー[その2]「想像を絶するような厳しい世界の物語」

「ゲーム・オブ・スローンズ」ミシェル・フェアリー初来日インタビュー[その1]「壮大な映像と物語、それが全て」からの続き





Q. 撮影ではどのような点がたいへんでしたか?

A.
私は自分の仕事が大好きなので、大変だと思うことは決してありません。私の生き甲斐でもあるし、とにかく大好きです。ただ、自分の演じるキャラクターが、その場面でどのような演技をするべきかということに関しては、非常に高いハードルを自分の内に作り上げるので、自分に対してはとても厳しくなってしまいます。そういう意味では「大変」というかも知れません。

アイルランド北部の天候が、もしかしたら一番大変と言えるでしょうか。だいたい7月に撮影を開始し、11月に終えるのですが、アイルランドではそのほとんどが冬の季節に当たります。一年中冬だと言う人もいますが。寒くならないようにと、素晴らしい衣装を作ってもらっていますが、雨と風が問題ですね。

でも、キャラクターに新たな一面を与えてくれるという意味では、それらも非常にプラスな要素だと思います。風の大音量の中で、どうやって声を通らせるか、どうやって震えを抑えるか。こういったことも大いなる挑戦ですし、リアリティを増してくれます。

視聴者に最高なひとときを提供するために、自分のベストを捧げるための努力と、天候。これくらいでしょうか。




Q. 80年代から長く活躍されていますが、競争の激しいショービズ界でサバイバルしていく秘訣を教えてください。

A.
この仕事を愛していないとできません。好きで好きでたまらない、というのでなければできません。それは、有名になりたいというための熱意ではありません。それは全くの別物です。この「職」に対する熱意です。言葉を愛し、観察すること、見ることが大好きでないとなりません。常に人を見ているところは、泥棒に似ていると思います。

芝居は、演じる必要があるときもありますし、なにか読んだものとか聴いた音楽に対する本能的な反応のときもあります。役者は、言葉を訳す通訳であり、演じることは脳を使うには最高の手段だと思います。

大事なことは、有効に感情を伝えることができたか?　テレビ、あるいはステージの上から、視聴者を感動させられたか?　共感させられたか?　役者としての解釈、声、体、パフォーマンス、これらから、視聴者はドラマの本質をつかみとれたか?

人間が年とともに変わっていくのと一緒で、もらう役の性質も変わっていきます。また、女性のための役は不足しているので、女性のほうが大変なのも事実です。年を取るごとに難しくはなっていきますが、これもまた楽しむべき挑戦です。

仕事のないときというのも、皆が経験することですが、それも、自分がどう捉えるかだと思います。仕事があるということは、非常に幸運なことで、全ての役者が望むことと言えば、自分が愛することをやるために仕事をもらうことでしょう。だからこそ、仕事をもらうと、最高に幸せに思うし、必死に頑張るのです。


Q. 「ゲーム・オブ・スローンズ」をまだ観ていない人のために、PRをお願いします。

A.
想像を絶するような厳しい世界の物語です。異なる地でさまざまな文明が発展し、それぞれが影響し合っていきます。肉欲、強欲、権力、復讐、変化、サバイバルなどが描かれています。テンポは非常に速く、美しく刺激的な世界観です。ドラマ性にあふれる物語は秀逸ですので、全ての皆さんに楽しんでいただけたらと思います。ファンタジーという分野にはなっていますが、キャラクターと、それぞれが直面する問題はとても共感し易いので、だれもがそのストーリーに没頭できるはずです。家族の問題であったり、だれかに対する恨みであったり、人を愛すること、失うこと、生存していくこと。「生きる」がテーマです。




■ リリース情報

「ゲーム・オブ・スローンズ 第一章:七王国戦記」
【初回限定生産】コンプリート・ボックス発売中

ブルーレイ:11,800円(税込)
DVD:9,800円(税込)

ワーナー・ホーム・ビデオ
Game of Thrones (c) 2013 Home Box Office, Inc. All rights reserved.
HBO(R) and related service marks are the property of Home Box Office, Inc. Distributed by Warner Home Video Inc.


■ 放送情報

7月28日　スターチャンネル(BS10ch)
「ゲーム・オブ・スローンズ 第二章:王国の激突」日本初放送決定
スターチャンネル3　毎週日曜日よる　10:00～