「ヴィクトリアズ・シークレット」プラスサイズ＆トランスジェンダーのモデルに対する差別的発言で謝罪

人気下着ブランド「ヴィクトリズ・シークレット」が、プラスサイズ、トランスジェンダーのモデルに対する不適切な発言を行い、謝罪にまで追い込まれた。

ブランドのチーフ・マーケティング・オフィサーであるエド・ラゼクは、Vogueのインタビューにおいて、歌手リアーナが主催する下着ブランド「Savage x Fenty」に言及。Fentyのショーは、多様性を反映したモデルの起用で大きな話題となったが、VSも同じように多様なモデルを起用する可能性があるか尋ねられた。

ラゼクは「もしトランスジェンダーのモデルや、プラスサイズのモデルをショーに起用することを検討したかという意味ならば、答えはイエスだ」と答えながらも、「なぜ大きめなサイズのモデルを使わないのか」という問いに、「ショーの方向性だ」と回答。矛盾した持論が批判の的だ。

「トランスセクシャルのモデルを使うべきかって?　ノー。ノーだ、そうするべきじゃない。なぜその必要がある?　VSのショーはファンタジーなんだ。42分間の特別なエンターテイメント、それがVSのショーだ。唯一無二の存在で、何にも比類しない。我々がリーダーだからこそ、そんなあら探しをされるんだ」

VanityFairによれば、ラゼクの発言は「差別的だ」と多くの批判にさらされることに。ついにはブランドを通じ、「配慮を欠いた発言だった」と謝罪するまでの事態となった。エド・ラゼクはブランド公式SNSを通じて発表した声明において、オーディション段階ではトランスジェンダーのモデルは含まれていたものの、結局は起用にいたらなかったことを説明。落選は「性別が理由ではない」と強調し、「彼女たちが体験したそこにいたるまでの道のりを尊敬し、彼女たち自身を受け入れている」と述べた。

なお、これに伴い多様なモデルを起用したリアーナの評価が急上昇。「ブランド側がキャスティングディレクターを起用する際、よく気を付けなければならないという好例。特に過去を生きる70代の男性を使うならね。神様、リアーナのFentyを今年もたらしてくれてありがとう」とのファッションブロガーの投稿に、リアーナ自身も「いいね」をつけており、本人もこの流れを注視しているようだ。