映画「ゼロ・グラビティ」サンドラ・ブロックが来日会見！「クレイジーな監督のおかげでスゴイ作品ができたわ（笑）」

12月4日(水)、都内某所で開かれた映画「ゼロ・グラビティ」の来日記者会見に、オスカー女優サンドラ・ブロック(49)が、アルフォンソ・キュアロン監督(52)と、プロデューサーを務めたデイビッド・ヘイマン(52)とともに登場した。

真っ赤なドレスを着て登壇したサンドラは、「こんにちは、サンドラ・ブロックです」と笑顔で自己紹介。「数ある出演作の中でも、本当に大好きな、愛情の込められている作品」とサンドラが太鼓判を押す同映画は、ここ日本がプロモーションツアーの最終地点。「長い長い旅だったけど、お楽しみは最後にとっといたのよ」と茶目っ気を見せた。

音も、酸素も、気圧もない、地球上空60万メートルの無重力空間“ゼロ・グラビティ”での出来事を描いた同映画。サンドラは、メディカル・エンジニアとして初の宇宙飛行に挑むライアン・ストーン博士役を演じる。ベテラン宇宙飛行士のマット・コワルスキー役には俳優ジョージ・クルーニー(52)が登場し、往年の友人であるサンドラとジョージの初共演作としても話題となったいた。

暗い過去を背負って生きるストーン博士を演じるにあたり、「彼女の負った傷や気持ちを考えると息が詰まる思いがした。現にそういう辛い思いをしている人はたくさんいるわけだし」と言うサンドラ。しかし、実はその主人公に暗い過去があるという設定は、サンドラのアイディアだったのだとか。「彼女の立場になると辛いけど、そうやって困難を乗り越えていく、前向きな生き方って素晴らしいと思うし、私はそういう姿勢が好き」と、ストーン博士への思い入れを語った。

実は、同映画の構想は何年も前から出されていたと話すキュアロン監督とヘイマンプロデューサー両氏。4年半の年月をかけて、最先端の技術を駆使し、時には技術が開発されるのを待って、やっと撮影まで漕ぎつけたという苦労話を明かした。宇宙での出来事は想像では描けないため、物理的な側面から実証すべく、いくつものコンピューター・シミュレーションを重ねたという。宇宙空間を巧妙に再現した撮影方法に、「キュアロン監督とその息子の創造性のおかげ。人としても女優としても成長できる、本当に良い経験だった」とサンドラは話した。

本物の宇宙服を着て、ほとんどの撮影を単独で行ったというサンドラは「全部このクレイジーな2人のせいね」とキュアロン監督とヘイマンプロデューサーをからかう一面も。しかし、実際は「孤独な環境での撮影は、この作品にはもってこいだった」と言い、「今では本当にありがたい経験をさせてもらったなと思う」と何度もくり返すほど、サンドラにとっても驚異的で印象深い経験となったようだ。

宇宙服を着ているため、顔の表情だけですべてを表現しなければならなかった点については、「大変だったけど、目薬さして泣いた顔作るとかニセモノの演技はしたくなかったの」と女優魂を発揮。「パニックに陥るシーンが多かったけど、実際にそういう気持ちになるまで待って、『ほら!今よ、早く撮って!』なんてことばっかりだったわ」と熱演ぶりをふり返ったサンドラは、「監督が低い声で『サンドラ…』って言うと、あ～また撮り直しか、なんてイライラすることも何度もあったけど、すべてが勉強になったわ」と撮影現場を懐かしんだ。

最初は嫌々着ていた宇宙服も、実際に着てみると相当気に入ったようで、「宇宙服はね、すべて手作りなの。ヘルメットと首のつなぎ目から、何から何まで。本当に美しい、まるでアートよ!」と感心しっぱなし。その着心地も、「あの信頼感が何とも言えない」と、ご満悦の様子だった。「ちなみに、今日は長時間のフライトで顔がヒドいから、みんなドレスに視線がいくように真っ赤なドレスを選んだ」という小ネタも披露し、会場の笑いを誘った。

さらに、友人ジョージとの初共演について聞かれると、「あの人ったら本当にヒドい人なのよ～、イジワルだし遅刻ばっかりするし…っていうのは全部ウソ(笑)」とジョークで返答。「実際は、彼ほどまでに仕事に対して熱心な人を見たことがない。作品のためなら自分の出番が減ることだって厭わないし、いつでも皆のそばにいて助けてくれる、そういう存在なの」「みんなのアイドルだっていうのが悔しいから、本当はこんな良いことばっかり言いたくないけど、彼が愛されるのにはやっぱり理由があるのね」と友人を大絶賛した。

今回で5回目となる来日に「もうそんなに来てるのね!? 感慨深いわ～」としみじみしたサンドラ。日本人の義兄弟がいることを明かし、「本当は家族旅行にしたかった」とプライベートについても話すと、「普段こういう場で、親切にされたり尊重されたりすることがあんまりないから、毎度日本に来るたびに感心する。この国の歴史や文化、都市のどれをとっても好きだわ」と再来日を果たしたことを大いに喜んだ。

映画「ゼロ・グラビティ」は、12月13日(金)より、丸の内ルーブル他3D/2D同時公開。

■ 公開情報

「ゼロ・グラビティ」

12月13日(金)全国ロードショー<3D/2D同時公開>

配給:ワーナー・ブラザース映画

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