テイラー・スウィフトと音楽配信サービスSpotifyとの対立が激化！ 正当な報酬は支払われていたのか・・？

人気歌手のテイラー・スウィフトが、自身の楽曲全てを音楽ストリーミングサービスSpotifyから削除した。これにより、彼女が所属するレーベルとSpotifyの対立が加速していると欧米の各メディアが伝えている。

現地時間11月3日、テイラーはSpotifyから自身の楽曲を全て削除。その後、彼女は、楽曲削除に至った理由を、「Spotifyに音楽をのせて以来、音楽に対して正当な価値が払われなかった」からだと米タイム誌に明かした。

今年7月、米ウォール・ストリート・ジャーナルに「音楽はタダであるべきではない」という持論を展開した記事を寄稿していたテイラー。海賊版やストリーミングサービスにより縮小するアルバムセールスを危惧し、作品には正当な価値が支払われるべきだという考えを明らかにしていた。

テイラーがSpotifyからの楽曲削除の理由を明かした後、SpotifyのCEOダニエル・エクは、自身のブログポスト内で彼女に反論。5000万人いるユーザーのうち、1250万人は有料会員であり、トータルで20億ドル(約2300億円:1ドル115円計算)以上のロイヤルティーを音楽業界に支払ったと書いた。

また、このままテイラーが同サービスを使用し続けていれば、彼女は年に600万ドル(約6.9億円)を稼ぐことができ、その1年後には、その数字は2倍になる見込みだったとも書いている。

しかし、この意見に対し、現地時間11月12日、テイラーが所属するビッグ・マシーン・レーベル・グループCEOのスコット・ボーチェッタが反論。過去12か月、テイラーがSpotifyから受け取った国内ストリーミングの収益は50万ドル(約5750万円)以下だったと米タイム誌に答えた。

Spotify側は、同期間でテイラーが生み出した国際ストリーミングの利益は200万ドル(約2億3000万円)だったと述べる一方、レーベル側は、SpotifyよりもビデオストリーミングサービスVevoの方が利益を生んでいるとも米タイム誌に明かしている。

最新アルバム「1989」が大ヒットを記録しているテイラー。彼女とレーベル側は、楽曲削除の理由は正当な利益を受け取るためにしたことだとしている。今後このバトルはどの方向に進んで行くのだろうか?