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米ジョージア州の同性愛差別的な法案が拒否される ハリウッドによる猛抗議を受けて市長が決断

2016年3月30日
Deadline.comより
多数のハリウッドスターやエンターテイメント界の関係者たちが、こぞって反対していたジョージア州の同性愛差別的な法案が、同州知事により拒否された。

問題視されていた法案は、宗教関係者が同性カップルの結婚式を執り行うことを拒否する権利を認めるというもの。

ジョージア州知事が5月3日までに署名すれば、この法案は成立することになるが、米ディズニー、CBS、MGM、NBCユニバーサル、タイム・ワーナー、AMCは、「成立することになれば、同州で作品を撮影することはやめる」とボイコットを表明。

エンターテイメント業界で働く人たちも、ジョージア州知事に法案を成立させないように求める「ヒューマン・ライツ・キャンペーン署名運動」を繰り広げるなど、法案成立に猛反対した。

ハリウッドが一丸となり法案を成立させるなという圧力をかけ始めてから、1週間足らずだが、ジョージア州のネーサン・ディール市長は、この法案に拒否権を行使。

市長は、記者会見を開き、「ジョージア州の信仰に基づくコミュニティを守るために、誰かを差別する必要性はない。そんなことはすべきではない」「ジョージア州は、みんなを歓迎する州なのだから」と説明した。

この会見の中で、市長は、ハリウッドの大手プロダクションから、法案が成立したら、同州から雇用と投資を引き揚げるという警告を受けたことも大きな要因だと明かし、「ジョージア州の人々は、感情ではなく根拠のあるきちんとした理由に基づき、正しい判断を下すことができるリーダーが必要なのだ」と述べた。

ディズニーは、この市長の判断を大きく評価。すぐに、「ディール市長が正しい決断を下したことを称賛する。今後もジョージア州で作品を製作し続けることを楽しみにしている」という声明を発表した。

ジョージア州は近年、製作会社や映画スタジオに対して大規模な税額控除をすることを決定。撮影される作品の数が激増しており、昨年は同州に17億ドルの経済効果を与えたと伝えられている。ボイコットされると経済的に大きな打撃を受けることになるため、市長は早急に拒否した結果となった。
 
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