ケイティ・ペリー、「スターを発見できなければ時間の無駄」 新生「アメリカン・アイドル」、人気低迷からの復活に覚悟

いよいよ今年3月より、放送局を替えて、新生「アメリカン・アイドル」が復活。ジャッジ3人の覚悟とは?

米FOXからABCへ放送局を移り、「アメリカン・アイドル」が帰ってくる。2002年から2016年まで、全15シーズンが放送された人気オーディション番組だが、復活に当たって番組ホストのライアン・シークレスト(43)を除き、ジャッジの顔ぶれは一新。オリジナル版と比べ、どのような変化が生まれるのか。現在行われているテレビ批評家協会向けプレスツアーにて、ライアンは「別物だよ。(ジャッジ3人の)個性のおかげでね」と答えていると、TVLineが伝えた。

しかし唯一オリジナル版から関わるメインキャストとして、ライアン・シークレストは番組の「コア」は変えるべきではないと明言。「失敗することになる」と、フォーマットを含む根本的な部分は不変であることを強調した。

一方のジャッジたちは、どう考えているのか。かつて「アメリカン・アイドル」が、ケリー・クラークソン(S1優勝)、キャリー・アンダーウッド(S4優勝)、アダム・ランバート(S8準優勝)ら、スター歌手を次々と輩出したことも事実だが、全盛期に比べると後期は人気が低迷していたこともまた現実だ。

TVGuideによれば、メディアからぶつけられた「ラスト3シーズンの勝者を、ひとりでも挙げられるか」という意地の悪い質問に、新ジャッジであるケイティ・ペリー(33)は「無理よ。だってこれが第一シーズンだもの」とジョークで回答。しかしジョークで誤魔化せない部分もある。

ルーク・ブライアン(41)は、「番組が人気を博していた形に戻したい」と語り、ケイティも「スターを見つけられなければ、私たちにとっては時間の無駄でしかない」と厳しい言葉を選択。「忘れられてしまうような勝者を生み出す歌番組は必要ない」と、覚悟を示した。

ライオネル・リッチー(68)は、ジャッジとして候補者たちに求める素質を「インスタント・アイデンティティ」という言葉で表現。真のアーティストが持つ、才能、スタイル、個性のコンビネーションだというが、容易に見出せるものではない。

初期の「アメリカン・アイドル」は、ジャッジを務めていたサイモン・コーウェル(S1-9)の、歯に衣着せぬ物言いと、確かな審美眼が視聴者からの支持を集め、番組ブレイクの要因となった。当然、新シリーズにも“サイモン的なジャッジ”の登場を期待する声も多いが、インタビューにおいて番組プロデューサーは、「サイモン・コーウェルはひとりしかいない」と釘を刺している。新ジャッジへの信頼を強調しつつ、その上で、ケイティ・ペリーは「鈍いほどに率直」と少しだけネタバレ。「意地が悪いわけではなく、才能がないと思えば、さっと別の道を示す」ような、“サイモン的”な一面も期待できると明かした。