ハリウッドで活躍する俳優・尾崎英二郎 来日記念トークイベント開催！ ３８歳 ゼロからのハリウッド挑戦を語る

1月9日(金)、東京・代官山の蔦谷書店にて、ハリウッドを拠点に活躍する俳優・尾崎英二郎の来日記念トークイベントが開催された。

今回のイベントは、尾崎が年末年始に一時帰国したタイミングをとらえて急遽開催が決定。尾崎のファンで彼の活動を応援しているというアナウンサーの有賀さつきを対談ゲストに迎え、熱いトークを繰り広げた。

尾崎は、自身のハリウッドでの挑戦を綴った著書「思いを現実にする力」を昨年出版したばかり。「無名は無力ではない」と言う尾崎は「これから夢をかなえようとしている人たちに向けて、無名の僕が38歳からハリウッドに挑戦した、その足跡を記すことに意義があると思った」と、本書を書くに至った動機を語った。



まだまだハリウッドでは、日本人の役やアジア人の良い役が少ない。その少ないチャンスをめぐって、時に一つの役に100人を超える役者がオーディションに集まるという。そんな熾烈な競争環境の中、尾崎は昨年、マーベル制作の話題の新SFドラマ「エージェント・オブ・シールド」のシーズン2に出演を果たした。「ぜひ観てほしい」とPRする尾崎はまだその興奮が冷めやらぬ様子。8年目を迎えるハリウッド挑戦に確かな手応えを感じているようだ。

さらに尾崎は昨年、スティーブン・スピルバーグ制作総指揮のSFドラマ「エクスタント」への出演も果たした。同作は、アカデミー女優ハル・ベリーが主演を務め、真田広之がヤスモトヒデキというドラマの重要な鍵を握る人物を演じる話題作。尾崎は、このドラマで真田と共演を果たした。尾崎にとって、真田は映画「ラストサムライ」の現場での演技を目の当たりにしてからずっとあこがれだった存在。それから11年の時を経て、真田と共演のチャンスを得たことは、「責任が重く緊張したが、とても幸せな体験だった」と興奮気味に語った。

これらの2作はいずれも今年(2015年)、日本でWOWOWにて放送予定。奇しくもこの前日には、WOWOWで生中継されるアカデミー賞授賞式レッドカーペットのレポーターに5年連続で抜擢されたというニュースが飛び出したばかり。「みなさんに恩返しできている感じ」と尾崎は感激いっぱいの様子だ。

さらに尾崎は、4月に全米公開が予定されている映画「LITTLE BOY/リトルボーイ(仮題)」にも出演している。本作は、第二次大戦中に戦地に向かった父を、無事に連れ戻そうと願って奮闘する小さな男の子と、その家族にまつわる愛情のストーリー。同作の上映時期が、夏の大作が公開される時期と重なることで、注目もされやすいのではないかと尾崎は公開を待ちきれない様子。日本で公開される時には「帰国して日本中を行脚したい」と意気込んだ。

会場からは、尾崎がどのように英語を克服したか、について質問があった。尾崎は、映画やドラマを見る際に、字幕を英語にして観ることを勧めた。自然なスピードの英語を聞きながら、英語の字幕を見ることで、英語の音と文字がつながるようになるのだという。さらに好きな映画やドラマを1本、2本絞り込んで、本編に加えて、特典映像など、いろいろな角度から観るとよいということも教えてくれた。

現場での緊張の克服方法については、「練習で、できたことなら絶対できるはずだ」ということをどこまで信じられるかが勝負だという。「準備の段階で手を抜いていたら、やはり不安がよぎり、役になりきれず緊張してしまう。だから絶対の自信が持てるようにしっかりと準備をすることが大事」と尾崎は力説する。

また尾崎は、アメリカに渡ったことで日本、そして日本人のすばらしい資質を再認識するに至ったという。「日本は本当になんでもきれいで整然としていて、礼儀正しくて相手を思いやる気持ちがすばらしい」「またみんな勤勉できちんと仕事を仕上げるところもすばらしい」と絶賛。その“すばらしい国”、日本に戻って、ハリウッドでの挑戦の様子を日本のファンとシェアする尾崎の顔は終始、エネルギーと充実感に満ちていた。

このイベント後にはすぐにハリウッドに戻るという尾崎。今後も彼の活躍から目が離せない。

 

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