【NETFLIXアメリカ本社突撃記(レポート)】CEOのオーラに圧倒&○○発見でついほっこり! 超個人的NETFLIX本社体験レポート

みなさん、こんにちは。TVGrooveの小西です。【NETFLIXアメリカ本社突撃記】と題したこのシリーズ、ここまで9本公開させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?　こちらの記事では、このたび縁あって訪問させていただいたNETFLIXの本社について、私個人の感想をレポートさせていただきたいと思います。

オフィスツアーで紹介した通り、NETFLIXの本社は、米カリフォルニア州サンフランシスコから、車で1時間ほどのロスガトスという街に存在します。第一印象は、「とにかく広い!」。日本の会社といえば、都心に高いビル……と思い浮かべがちですが、NETFLIXの場合はNOT高層ビル、“平べったい”建物が複数棟あり、その敷地は本当に広大……いったいどこからどこまでがNETFLIXだったのやら、わからずじまいというほどです。建物の背が低いため空が広く、天気が良かったことも相まって、開放感であふれていたことを覚えています。5月の暖かい日で日向は暑いほどでしたが、湿気を含まない風が涼しく、非常に心地いい!　敷地内には芝生、遠くには山もあり、サンフランシスコのような都市と比べると、印象はまったく異なるものでした。



日ごろ、都心のオフィスに詰めている私にとって、この“会社”像はなかなか衝撃的でしたが、現地の方々にうかがうと、いいことばかりでもないようで。実はNETFLIXのオフィス周辺には、レストランや娯楽施設などはあまりないのだとか。オフィスツアーで社内のフリーフードについてご紹介しましたが、これもこうした周囲の環境のためという一面もあるそう。同じ理由から、われわれ日本から訪問した記者陣も、ランチやスナックのご相伴にあずかることが出来ました。アメリカで受けたOMOTENASHIに感謝!


写真で気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、実はNETFLIX社内の冷蔵庫には、日本で有名なペットボトルの緑茶が……!　日本でヘッドを務めるグレッグ・ピーターズ氏のインタビューでは、この“お茶”を手にし、日本語で挨拶しながら入室してこられるなんてこともあり、なんともいえない“ホーム感”にほっこり。数年前にアメリカを訪れた際は、緑茶とは名ばかりの甘いグリーンティーに思わず顔をしかめたものですが、いまではすっかり日本風の苦くて渋い緑茶が市民権を得つつあるようです。日本人としては、うれしいですね!



オフィスツアーの記事では、「となりのトトロ」や「魔女の宅急便」など、スタジオジブリの作品があしらわれた部屋があることもご紹介しました。「もののけ姫」のみ若干(!?)テイストが異なるよね?!と記者陣の間では話題でしたが、それはさておき「ブラック・レイン」(1989年の映画。松田優作の遺作)や「ロスト・イン・トランスレーション」(2003年の映画。東京が舞台)など、日本が関わっているハリウッド映画をフィーチャーした空間も。映画好きの方ならば、飽きることなく歩き回っていられそうな社内です。しかし何度も言いますが、かなり広い!　そして造りは複雑で、正直なところ私は少し迷子になりました。




オフィスツアーの記事をご覧いただいた方々から寄せられた「ここで働きたい」の声、ありがたく頂戴しております。そのお気持ち、とてもよくわかります。こんなのんびりした環境で、おいしいお菓子をポリポリ摘まみながら私も仕事した～いと思いました、私も心から思いました。実際、社員の方々は、ゆる～く仕事をこなしているように見えたのです。ただ、NETFLIXは企業価値500億ドル(約6兆円)ともいわれる世界的な大企業。ゆる～い働きぶりで6兆円が稼げるのでしょうか?　世界企業がまわせるのでしょうか?　とてもそうは思えない!　にもかかわらず、実際に稼げていることを思えば、あの開放感あるオフィスで働く方々は、余裕しゃくしゃく・涼しい顔でバリバリ仕事をこなす、スーパー社員様だったとしか思えません。優秀すぎて何が何やら、恐るべしNETFLIX!



今回の取材では、はじめてNETFLIXのCEOリード・ヘイスティングスさんにお会いしました。これだけの企業を率いる方にお会いするなんて、もちろん初めてのことでしたが、とにかくオーラがすごい!　ご本人はとても気さくで、笑顔もさわやか、こちらの目を見て質問に答えてくださるダンディな方で、「ところで今度、妻と日本に行くんだけど」とオススメの場所を逆インタビューしはじめちゃうほど自由な上に、面白おかしい語り口で笑わせてくれるユーモアもあり、ととにかく完璧。決して近寄りがたいわけではないのに、でもやっぱりオーラがすごい!!　あふれる自信がビシビシ伝わってきまして、少々気圧されました。カリスマ性というのでしょうか?　インタビューのためアーティストとお会いする機会も多いですが、CEOが持つ雰囲気は、その誰とも違いました。やっぱりすごいやNETFLIX……




その仕事ぶりも充分、尊敬に値するものですが、NETFLIXの方々と接していて感じたのは、「ユーザー第一主義」。なんとしてもユーザーを楽しませたい!　快適にNETFLIXを利用してもらいたい!という強い思いでした。ありがたいことに日本の動きには、かなり注目してもらっているようで、実際、今年1月に世界130か国で新たにサービスを開始したNETFLIXですが、日本でのローンチは昨年9月と、一足早いものででした。この数か月で「データはかなり蓄積された」と仰っていたため、今後はまた何か動きがあるのかも。われわれ日本国内のユーザーの動向は、思っている以上に重要視されているという印象です。


魅力的なコンテンツを生み出す会社は、オフィスも人物もとても魅力的。素直に驚いたことも、感心したこともたくさんあり、とても実り多い取材でした。今回のシリーズを通じて、NETFLIXが何をしているのか、どんな会社なのか、読んでくださった方々に少しで知っていただけたら幸いです。ここまでお付き合いくださったみなさまに、心より御礼申し上げます。


最後に、滞在したサンフランシスコの情報を少し。

サンフランシスコは比較的治安もいい地域で、公共の交通機関も充実しています。とはいえ夜の一人歩きなどはもってのほか!　一部には治安が良くない地域もありますので、お気を付けください。街には地元の方から観光客まで人が多く、見知らぬ方と「その服、素敵ね。どこで買ったの?」「東京!」なんてちょっとした会話を交わすことも。旅先ならではの楽しみですね。

決して物価は安いとは言えない地域ですが、唯一お安くゲットできたのは、美容にうれしいコンブチャ&コールドプレスジュース!　セレブ事情に詳しい方々にはお馴染みのドリンクは、日本で手に入れようとするとそれなりの値段がするもの……ですがアメリカでは、スーパーでかなりリーズナブルに買えてしまいます。コッテリお肉と甘～いスイーツ、おいしいカリフォルニア産ワインを楽しんだあとは、こうしたドリンクでバランスをとるなんていかがでしょう?