故デヴィッド・ボウイ、ブリット・アワードで2部門を受賞

　
昨年1月にがんとの闘病の末に亡くなった英ロック歌手のデヴィッド・ボウイが、現地時間2月22日にロンドンのO2アリーナで開催された英音楽の祭典、2017年度「ブリット・アワード」で大きな勝利を収めた。同賞で最も名誉のあるブリティッシュ・アルバム賞とブリティッシュ男性ソロ・アーティスト賞の2部門で賞を贈られた。

デヴィッドの息子で映画監督のダンカン・ジョーンズ が亡き父に代わってブリティッシュ・アルバム賞を受け取り、感動的なスピーチで3世代にわたる家族に触れた。

　「昨年に父を亡くしましたが、自分も父親になりました。息子に祖父のことをどう思ってほしいかを考えていると、父のファンの大半の人たちが過去50年のあいだに引き継いだものと同じだと思い当たりました」

ブリティッシュ男性ソロ・アーティスト賞を代理で受け取ったのは、デヴィッドのミュージカル舞台「ラザルス」に出演したマイケル・C・ホールで、授賞スピーチでは同じく感情的な言葉を贈った。

また、主要部門の1つであるブリティッシュ・シングル賞を勝ち取ったのは英ガールズグループ「リトル・ミックス」の「シャウト・アウト・トゥ・マイ・エックス」で、メンバーのペリー・エドワーズの元フィアンセ、ゼイン・マリクの「ピロートーク」を押しのけた。授賞スピーチではジェイド・サールウォールが、初めてブリット・アワードで賞を獲得したリトル・ミックスのメンバーの元カレたちの名前を挙げた。さらにペリーは授賞式後に新恋人で英アーセナルFC所属のアレックス・オックスレイド=チェンバレン)選手と仲睦まじい様子を見せつけていた。

ゼインはブリティッシュ・アーティスト最優秀ビデオ賞にもノミネートされていたが、ここでもかつて所属していた英ボーイズバンド「ワン・ダイレクション」に競り負けた。「ワン・ダイレクション」は昨年初頭から活動を休止しているが、以前のヒット曲「ヒストリー」のプロモビデオで同賞を獲得した。
　
昨年のブリット・アワードで最多受賞を果たしたアデルも無冠では終わらず、グローバル・サクセス賞を獲得。アデルが去年受賞したブリティッシュ女性ソロ・アーティスト賞を制したのはエミリー・サンデーだった。

一方、ブリティッシュ・グループ賞は「The 1975」に贈られ、ドレイクとビヨンセがそれぞれインターナショナル男性ソロ・アーティスト賞とインターナショナル女性ソロ・アーティスト賞を獲得した。

授賞式は「リトル・ミックス」が「シャウト・アウト・トゥ・マイ・エックス」で壮観なパフォーマンスを披露して幕を開けた。他にもブルーノ・マーズや「The 1975」、ケイティ・ペリー、スケプタ、エド・シーランらもステージに立ち、グライム・シーンの新星ストームジーもエドの新曲「キャッスル・オン・ザ・ヒル」と「シェイプ・オブ・ユー」でコラボした。

今年の授賞式で賛辞を送られた、昨年他界したミュージシャンはデヴィッドさんだけではなかった。クリスマスに亡くなったジョージ・マイケルさんには、「ワム!」で活動を共にしていたアンドリュー・リッジリーと、「コールドプレイ」のクリス・マーティンが感動的なトリビュートを捧げた。

©Cover Media/amanaimages