セクハラでディズニー退社のジョン・ラセター、後任が決定！ 「アナ雪」、「インサイド・ヘッド」の監督らが抜擢

2018年末をもって、ディズニーからの退社が決定しているジョン・ラセター(61)の後任が発表された。

ジョン・ラセターは、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ、ピクサー・アニメーション・スタジオ両スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)を務め、2作目まで監督を務めた「トイ・ストーリー」シリーズをはじめ、同社が送り出す作品のほぼすべてに製作総指揮としてかかわってきた。

しかし数々の人気作品を手がけながらも、昨年スタッフからセクシャルハラスメントの告発を受けた。一連のセクハラ行為について、ラセターは「敬意を欠き、不快にさせた」と認め、休業へ。今月になってついに、年末をもって同社を離れることが発表された。なお、年内はコンサルタントとして、作品に関わり続けるとされている。

そしてディズニーは、新たなウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオのCCOとして、ジェニファー・リーを指名。ピクサーCCOに、ピート・ドクター(映画「インサイド・ヘッド」監督・脚本)を抜擢した。

リーは映画「アナと雪の女王」にて共同監督・脚本を務め、アカデミー賞を獲得。「シュガー・ラッシュ」(2012)の脚本を手がけたのも彼女であり、2019年公開予定の「アナ雪」続編でも共同監督と、脚本を担当している。

ドクターは28年間、ディズニーに勤め上げ、「カールじいさんの空飛ぶ家」(2009、監督・脚本・原案・声の出演)と、「インサイド・ヘッド」 (2015、監督・脚本・原案・声の出演)でアカデミー賞を得ており、経歴は申し分ない。

「わたしの希望は、目の前にある素晴らしい才能をサポートし、新しい人材を発掘し、ともに手を取ってオリジナルストーリーを語ること。ディズニー・アニメーションの素晴らしい映画は、子どものころにわたし自身が愛したものであり、日々成長するわたしの娘が愛するものであり、マジカルで、年月を経ても色あせず、ハートに満ちたものです。わたしたちが目標とするのは、そうして語り継がれ、95年の歴史を未来へつないでいく作品なのです」(ドクター)

ウォルト・ディズニー・スタジオのアラン・ホルン会長は、今回の人選について、「もっとも才能豊かなフィルムメイカーふたり」と太鼓判。「ピートは天才で、ピクサー創始から業界での成功を収めるまで、大きな役割を担ってきた。ジェン(ジェニファー)は、アナと雪の女王にて、確かで画期的なビジョンを持ち、ディズニーに新たな風を吹き込んでくれた」と、両名へ大きな期待と信頼を表明している。